座談会GROUP INTERVIEW

Q. 商船三井システムズはどのような会社だと感じていますか?

鬼木鬼木
当社は商船三井グループの本社組織に属する会社として位置づけられています。事業内容としてのICT分野はもちろん、海運事業の幅広い領域のカバーを求められることが特徴だと思います。
渥美渥美
同感です。日々の業務の中で、海運に関する知識や経験、それらを通じたコミュニケーションが求められると強く感じています。当社で働く以上、誰しもが常に意識しないといけないなと。
また働いている人に関しては、私自身一度部署の異動も経験していますが、社全体として分からないことは誰もが教えてくれるオープンな雰囲気と感じています。
武山武山
社風に関しては渥美さんと同じ印象で、穏やかな人が多いという印象です。私は入社2年目ですが、新人の頃からすごく質問がしやすいというか、色んな人が優しく教えてくれる環境で働けていると思っています。
佐藤佐藤
私はこの中で唯一の中途入社ですが、とても知的好奇心の強い社員が多いと感じます。英語力に関してもそうですが、どの年代・役職の方も、常に向上心を持って新しい知識を身につけようと取り組んでいるという印象を受けます。また、海運会社特有なのでしょうか、大らかな社風だなというのも感じます。

Q. 10年後の当社はどのような姿になっていると思いますか?

鬼木鬼木
私が担当するDXの領域では、今まさに取り組みが始まったところで、ある種で手探りになりながらも商船三井グループにどのような貢献できるか、ということを日々考えています。10年後を想定すると、それらがしっかりと実を結んで、DXやICTから商船三井グループに貢献できている姿になっていなければいけないですし、私自身がその一翼を担いたいと考えています。
佐藤佐藤
鬼木さんに質問です。当社はデータ利活用を重点領域と位置付け、2022年6月に専門の部署も立ち上げました。このデータという観点に関して、この先の10年間でどんなことが起こったり、どんなことができるようになったりすると思いますか?
鬼木鬼木
すでに動き出しているアイディアとして、グループ内で散らばっているあらゆるデータを一元化するという取り組みがあります。データはただ集めればよいのではなく、そのデータをどのように活用していくかが最も重要です。統計解析やAIを活用して、新たな価値を生み出すことがこの10年のテーマになります。また私自身の思いとして、このデータの利活用が企業の意思決定に活かされる段階まで踏み込みたいなと。例えば、自社や競合他社の強み・弱みをデータで明らかにして、投資領域を決定する。このようなことを商船三井グループ全体で実現していきたいと考えています。
渥美渥美
データの利活用から始まる新しい取り組みもとても大切ですが、これまで以上にユーザーに寄り添っていく10年間にしていくことも同様に重要と考えています。数年前までの当社は、ともすればユーザーから「これをこのようにシステム化してほしい」という要望が固まってからそれを実現する、ある意味で受け身の姿勢もどうしても存在していました。ですが、これからはそれでは生き残れない。現在は、当社からユーザーに対して、「ICTでこういうことができます。あなたの課題を解決するために、一緒にやってみませんか」という能動的な動きも徐々に出てきました。今はまだ、大々的な成果を上げられるまでには至っていませんが、この10年間をかけて、提案して、少しずつ実現して。「こんなことができるんだ」「ではこんなことやってくれ」という具体的な未来を、ユーザーと共に実現できるのではと考えています。
佐藤佐藤
「船上」というキーワードも忘れてはいけないですよね。これまでは陸上のネットワーク環境と離れていた船舶の端末や機器類が、加速度的にネットワークに接続されていく。ネガティブな面ではサイバーセキュリティの脅威も増加しますし、ポジティブな面では高度安全運航や環境負荷低減というところにICTから貢献できるチャンスが出てきます。これからの当社の大きなテーマであると考えています。

Q. 当社の10年後の姿を実現するために、組織やひとりひとりの社員からどんなことができると思いますか。

佐藤佐藤
組織の観点から2点述べさせてください。1つ目は人材交流の促進です。当社と海外グループ会社との人材交流や、当社とユーザー部門との人材交流。今は明確に線引きされているところをどんどんミックスさせていって、その垣根がなくなるくらいの人材交流を今後10年間で進めていくことで、当社の描く未来に近づくことができると考えています。
2つ目は、当社で働くひとりひとりが生き生きとしながら働く組織であることです。自分のやりたいことをできていて、かつ組織の方向性というものをしっかり理解していて、自分の方向性と組織の方向性が一致している。全員が同じ方向を向いていて、皆が生き生き働いている、そのような組織であることが必要になると思います。
渥美渥美
佐藤さんとは逆に、私からはミクロの視点から。
何より、ひとりひとりの社員が、勉強し続けることが大切と考えています。自身の業務分野に関することはもちろんですが、当社で起こっている取り組み全体にアンテナを張って、業務以外でも常に知識を身に着けていく。今で言うとDXに関することもそうですが、変化の激しいICT業界で、最新トレンドに広い視野を持つことが必要です。今後はSaaSの利活用が更に拡大し、ユーザー側のICTリテラシーも高まっていきます。その中で、専門家としてのICT知識を常にアップデートしていくことが、基本にして最も重要な要素であると考えます。

Q. ICT企業への入社は理系出身者でないといけないイメージを持っている方も多くいると思います。その点について、皆さんの経歴も踏まえて教えてください。

武山武山
結論から言うと、理系出身である必要は必ずしもないと考えています。
私は文系卒で入社して、入社後に本当に1からICTについて勉強を始めました。当社では、入社後から約3か月間外部研修に参加して、ICTのことを基礎からとことん学ぶことができます。またその間は、年次の近い先輩社員と週1回のセッションもあり、人間関係の構築はもちろん、研修で分からないことや部署配属後のビジョンなんかも先輩社員に聞くことができました。配属後も3年間のOJT期間として引き続き指導社員についてもらえるので、私のような文系出身の方でも、着実に業務知識を身に着けることができると思います。
渥美渥美
私も武山さんと同じく文系出身です。もちろん、理系の学部で専門知識を身に着けてきている人はそれが強みとなって仕事ができますが、決して必須ではないと思っています。私たちの仕事は、ICTの知識が少ないユーザーと一緒に進めていくことが多いです。その中では、専門用語を噛み砕いて説明する文章力やコミュニケーション能力、英語力が重要です。文系出身であっても、これまで培った経験が必ず強みとなって、当社で活かすことができると思います。
鬼木鬼木
理系出身の肩身が狭いので補足します(笑)私は少し変わった経歴で、高校では科学技術科、大学では電子工学科と、7年間ICTに関する研究を続けて参りました。当時学んだブロックチェーンやAIなどの最新知識は今でもとても役に立てることができています。これからはデータサイエンスや船舶のIoT等、より専門知識が求められる分野にも当社の事業領域は拡大していきます。私のようなICTの先端的な研究を志してきた方も当社にはたくさんいて、存分に活躍していることも、付け加えさせてください。

Q. 皆さんは日頃の業務でどの程度英語を使用していますか?

武山武山
私の部署では、担当システムの運用メンバーに香港とインドに拠点を持つグループ会社であるMOL Information Technologyの方々がいるため、日常的に英語を使用しています。メールやチャットはもちろん、Web会議もありますので、ほぼ毎日英語によるコミュニケーションが求められます。
渥美渥美
私は武山さんとまったく逆で(笑)、今は個人的には業務で英語を使用することはほぼありません。ただ、所属部自体の英語業務の割合は増えてきていますので、今後は私自身も含めて英語を使用する機会が増えてくるだろうなと感じています。
鬼木鬼木
私の所属部でも英語を使う機会が増えています。国際的なスペシャリストの方々とのコミュニケーションも徐々に増えてきていますので、社の通信教育制度やTOEIC奨励制度を活用しながら、自分の英語力を高めていきたいと考えています。

Q. 最後に、当社のお勧めポイントを教えてください。

武山武山
当社は従業員数が200名以下と、決して大きな会社ではありません。そこが大きなメリットだと思っています。全員の顔が見れて、声が聞ける。そうすると、やり取りするときも円滑なコミュニケーションを取りやすいし、仕事を聞いたり、頼みごともしやすくなります。そういったところが仕事のやりやすさにつながるっているのかなと感じています。またフレックス制度や時間休制度もあり、柔軟な働き方をすることができます。
鬼木鬼木
フレックス制度や時間休制度はとても有難いです。例えば今日(座談会当日)、私は子どもを通院させる必要がありましたので、午前中は在宅勤務にして、昼間に1時間の時間休を取得して自宅から病院に送っていきました。その後、午後から出社してこの座談会に出席しています。このようにワークライフバランスを取りながら仕事にも集中できる環境は、とても働きやすいと感じています。
渥美渥美
制度面もそうですし、社内の空気としても「残業して当たり前」のようなことは全くないですよね。もちろんプロジェクトの進捗状況によって忙しい時期はありますが、管理職の方々をはじめ、皆が率先して有給休暇を取得したりノー残業デーを作ったりしている印象です。
佐藤佐藤
当社は在宅勤務と出社勤務のハイブリッド型を採用していますが、在宅勤務が続いた場合も距離の壁をあまり感じずに業務をすることができています。在宅勤務中は基本的にはWebでのコミュニケーションとなりますが、決められた会議以外でも「ちょっといいですか?」と言ってすぐに繋がったり、もちろん、対面のコミュニケーションが必要な場合は互いに出社してとことん議論することもあったり、そういったことが日常的にできているため、今の時代に求められる新しい働き方が実現できているのかなと感じています。

* インタビューの内容は2023年1月時点のものです。

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